法人保険の加入に際し、有益な情報をお届けしていきます。

法人保険の目的とニーズ

法人保険のイメージ

保険と聞くと、生命保険や自動車保険などいわゆる個人向けのものをイメージする方が多いと思います。
ですが世の中には個人ではなく法人を対象にした保険も多く存在しています。
単に保障だけでなく節税や事業継承、そして福利厚生のツールとしても役立つので、経営者や総務担当の方はぜひ法人保険導入を検討してみましょう。

 

 

生保と損保

個人向け保険と同様に法人保険にも生保損保の2種類があります。
生保は生命保険の略で、主に人に対して保障をするものです。生保の法人保険は「企業保険」や「団体保険」と呼ばれることもあり、保険料を会社負担で加入するタイプと保険料従業員負担で加入できるタイプがあります。

 

損保は損害保険の略で個人では自動車保険と火災保険が有名です。
法人の場合は自動車保険は独立した契約の保険商品がありますが、火災保険という単体商品は少なく、企業は法人保険の補償の一部として火災保険に加入する必要があります。

 

法人保険の損保は火災保険の他にも収入保障や設備補償など幅広いリスクへの補償を組み合わせられるのが特徴です。

 

 

法人保険は節税になる

節税対策をしている会社

保険の本来の目的はリスク回避で、補償や保障を手厚くする分だけ保険料を支払う必要があります。
損保などの掛け捨て型保険であれば、保険料は純粋な経費対策としての活用が可能です。
生保の法人保険には積立をして将来的には支払った保険料に対して100%以上の返戻金を受け取れる商品もあります。

 

こうした積立保険や解約返戻率100%超えの生命保険は個人向け商品でも多数ありますが、基本的に年間4万円までしか生命保険料控除で節税できません。
それに対して、法人名義で契約して役員などを被保険者とする法人保険は、保険料の全額を損金計上して経費に算入することが可能です。

 

全額損金計上できない場合でも3分の1もしくは2分の1を損金計上できるため、個人向けの生命保険や養老保険に比べて節税対策をしやすい特徴を持ちます。

 

このように利益が出た際には積立要素の高い法人保険を活用することで法人税を大幅に節約することができますが、法人保険の解約返戻金は益金として計上するルールがあるため、利益を繰り越すだけといった見方があります。

 

しかし、法人保険の解約返戻金で得た益金は退職金としての活用や、その他の経費で相殺することが可能です。
大きな受注が相次いで黒字が拡大したタイミングで法人保険に加入し、解約するタイミングが赤字だった場合やその他の設備投資で経費を使える状況であれば、大きな節税に繋がります。

経費対策のメンテナンス

 

法人が行う大きな経費対策は車の購入、設備投資、保有しているビルのメンテナンスなどがありますが、いずれも設備投資するタイミングがあります。

 

利益が出ているけど、すぐに設備投資する必要性がない場合に法人保険を活用し、数年後に各種設備が経年劣化するタイミングで解約すれば、結果的に法人税など各種税金の支払い負担を大幅に削減できるでしょう。

 

なお、法人保険を活用した決算対策(節税)は注意点が多いので、保険会社の担当者をはじめ顧問契約を結んでいる税理士ともしっかり相談しながら加入を検討してみてください。

 

⇒ 法人保険が節税につながるメカニズム

 

 

退職金準備

退職金準備

法人の経営者になって正規雇用の従業員を雇う場合は、勤続年数と収入に応じた退職金を支払う義務があります。
企業は退職金を現金でストックするのではなく、各種共済や保険を活用して積立していく方法が基本です。
ちなみに経営者が従業員の退職金を準備する手段は主に以下3つのパターンがあります。

 

  • 中小企業退職金共済
  • 養老保険
  • 経営者保険

 

ベンチャー企業や経営難の企業は、従業員1人あたりではなく1つの契約で最低限の準備をする経営者保険への加入がおすすめです。
中小企業は共済を活用する需要がもっとも高く、売上と利益が安定している場合は、福利厚生の一環として確定拠出年金などを併用するケースも見られます。

 

 

事業継承

事業継承と法人保険は無縁に思われがちですが、経営者や会社の資産を親族に相続させたい場合に法人保険を活用すると効果的です。

 

家族経営の会社で経営者が死亡した場合、状況によっては会社の役員や株主から経営者の持つ個人資産や法人名義の財産に対して紛争へ発展するリスクがあります。
こうした際でも経営者が法人保険で自身への保障をしっかりかけておけば、少なくても保険金受取人は法人保険による死亡保険金の財産を確実に受け取れます。

 

このように親族へ確実に事業継承や財産の相続をさせたい場合は、法人保険へ加入しておくと安心です。
一定の資産を事業継承させたい親族へ残すことで、紛争への対処費用や事業の一時的な収益性の悪化に備えることができ、資金難で事業継承後すぐに廃業へ追い込まれるリスクを回避できます。

 

 

経営者の個人保障

経営者に対する死亡や医療・疾病の保障をかければ、万一の際にも各種保険金で対処できます。
このほかにも、大きな損失が発生するリスクに備えた保険加入をしておけば、事業の収益性が安定するため、結果的に経営者の役員報酬も保障することが可能です。

 

法人保険は幅広い保障に対応できるので、経営者が体調不良などで現場を離れた際にトラブルで損失が出ても、保険に加入しておけば損失を保険金でカバーすることができます。
自身の保障や親族が困らないような目的で保険加入するだけではなく、経営者の影響力が大きい会社では経営者の個人保障を手厚くしておくことで従業員を守れる場合もあります。

 

 

正しく理解することが大切

法人保険への理解

ここまで法人保険に加入する目的やニーズについて、メリットを添えて紹介してきました。
この記事だけを読めば、会社は利益が出た時に法人保険へ加入することが例外なくメリットへ繋がると思うかもしれませんが、法人保険は保険料の負担や税制面のルールなど注意点がたくさんあります。

 

法人保険の特性を正しく理解して将来起こりうるリスクを考慮しておかないと、結果的に高額な保険料を支払ったり、中途解約での損失、思っていたよりも節税に繋がらないトラブルに発展します。

 

法人保険は活用法にコツと注意点がたくさんあるので、保険会社の言いなりになって加入手続きを進めるのではなく、税理士などと相談しながら経営者が保険のことを正しく理解した上で加入を検討するようにしてください。

 

⇒ 全損タイプ・半損タイプとは?損金タイプの使い分け

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